「日本のロックシーンは10年遅れ」の例を挙げてく
どうも皆さんこんにちは
よく言われている事ではあるのですが、「日本のロックシーンは10年遅れている」という言説を検証していこうと思います。
B'z
日本を代表するハードロックバンドであり、筆者も大好きなバンドです。彼らのデビューは1988年であり、それ以降日本のロックシーンを現在まで牽引してきました。
B'zが日本でヒットさせたハードロックというジャンルは、海外では厳密には1960年代から既に登場していました。しかし彼らのような重厚でゴージャスなスタイルのハードロック(KISS,Aerosmith,Bon Jovi)は、1970年代後半から1980年代前半にかけて海外でヒットしていました。
そのような状況の中、1990年代にかけてヒットしたのがB'zです。さらに言えば彼らは洋楽の「パクり」が多い事でも有名です。しかしたとえ10年遅れのパクリバンドだとしても曲や彼ら自身のカッコよさ、スキルの高さは疑いようがなく、もしかしたら彼らがいなければ日本のロックは20年遅れになっていたかもしれません。
THE BLUE HEARTS
日本のパンクロック界で最も重要なバンド、ブルーハーツ。そのボーカル甲本ヒロトはもともとセックスピストルズのシド・ヴィシャスに憧れてベースをやっていました。
実際歌い方やパフォーマンスなんかもシドにそっくりで、かなりの影響が見られます。
そしてブルーハーツのヒットは1980年代後半なのに対し、ピストルズを代表とするパンク/ニューウェーブシーンがイギリスで盛り上がったのが1970年代後半です。
しかしブルーハーツは単なるパクリとは言えず、ロンドンパンクは粗暴さや攻撃性がウケたのに対し、ブルーハーツは代表曲の一つ「人にやさしく」からも分かるように、ロンドンパンク譲りの過激なパフォーマンスの中に優しさがありました。
ASIAN KUNG-FU GENERATION
重厚かつシンプルなギターロックで2000年初頭から現在でも圧倒的な人気を誇るアジカン、彼らの音楽は一概にはまとめ切れず、様々なアーティストから影響を受け、それを昇華している印象があります。その中で本人も影響を受けたと述べているのが、オアシスとウィーザーです。
オアシスは91年から活動しているブリットポップ・ムーブメントの立役者であり、Weezerは92年に結成され、こちらはパワー・ポップを流行らせたバンドです。
ブリット・ポップもパワー・ポップも根っこは結局ビートルズで、アジカンのメンバーもビートルズは大好きなので、言ってしまえばどれもビートルズの子供たちなわけです。
Suchmos
日本にアシッド・ジャズを持ってきたサチモス。若い世代から支持を集め、一時期前は街を歩けば嫌でもSTAY TUNEが聴こえてきましたね。
そのアシッド・ジャズの中で最も成功したアーティストがジャミロクワイです。最大のヒットは96年のサードアルバムで、サチモスまでの空白期間は約20年です。20年前に流行ったアシッド・ジャズをありがたがって聴く日本人、なんだかなあという気がします。歌唱力に関してもジャミロクワイには遠く及ばず、勝っている点、進化した点を探す方が難しいぐらいです。
最後に
今回紹介したバンド以外にも、シューゲイザーの流れからのきのこ帝国、ガレージロック・リヴァイバルの流れからのGLIM SPANKYなど10年遅れの例はたくさんあります。
しかし、ただ10年遅れのバンドだけでなく、独自の進化や発展をさせて海外の音楽を取り入れたバンドも数多くあり、ただ一直線のタテの流れでは捉えきれない部分もあるのではないかと感じました。
憂鬱な気分の時に聴きたい暗いおすすめ洋楽ロックバンド7選
気分が落ち込んだ時やどんよりとした曇り空の時には陰鬱な曲を聴きたくなるというのは私だけでしょうか。
今日はそんな私にいつも心の傷に塩を塗ってくれる暗めな洋楽バンドを紹介いたします。
- Joy Division (ジョイ・ディヴィジョン)
- My Bloody Valentine (マイ・ブラッディ・バレンタイン)
- Sigur Rós (シガー・ロス)
- Rediohead
- Pink Floyd (ピンク・フロイド)
- Nine Inch Nails (ナイン・インチ・ネイルズ)
- Sonic Youth (ソニック・ユース)
- 終わり
Joy Division (ジョイ・ディヴィジョン)
陰鬱と言えばこのバンドです。気だるげで神経質そうなギターサンドとボーカル、さらに全員が真顔で演奏しているのも陰鬱ポイント高し、この人たちに楽しいという感情は無いのでしょうか。
ちなみにちょっと気持ち悪い歌い方をするボーカル、イアン・カーティスは全米ツアー前日に自殺しています。その後バンドは"New Order"と名前を変えて活動を続けています。こちらもとても素晴らしいバンドですので是非チェックしてみてください。
My Bloody Valentine (マイ・ブラッディ・バレンタイン)
シューゲイザー界の雄、通称「マイブラ」です。暗くて重い轟音ギターサウンドとその中にある女性ボーカルの美しさ、静と動や剛と柔の調和がたまらなく心地よいバンドです。
ちなみに彼らのライブではあまりに轟音が鳴らされるので耳栓が配られるそうです。
Sigur Rós (シガー・ロス)
アイスランドが生んだ至高のポストロックバンド、シガーロス。彼らの音楽はまさしくアイスランドのイメージにぴったりな天国のような自然、大地を連想させます。
陰鬱、とは違っていますがこの魔法のような感動体験は暗い気分の時に味わうべきものでしょう。
Sigur Rós - Ekki múkk [Official Music Video]
Rediohead
イギリスが生んだモンスターバンド、レディオヘッド。彼らは既存の枠にとらわれない実験的なサウンドに後期からは挑戦し、特に4thアルバム"Kid A"はあまりに難解で、評論家からは「商業的自殺」とも呼ばれました。しかしこの手の評論はだいたい外れるもので、実際このアルバムも大成功を収めました。
下のリンクの曲は3thアルバムに収められた曲ですが、この曲も拍子や展開、サウンド共にかなり前衛的です。
Pink Floyd (ピンク・フロイド)
言わずとしれた伝説のプログレバンドです。壮大かつ幻想的なサウンドはまさしく圧巻で、さらに歌詞の面でも文学的、哲学的で評価が高いです。
美しさの中にある緊張感や倦怠感、クセになります。
彼らの魅力は大掛かりなライブにも詰まっているので、ここではあえてライブバージョンをセレクトさせてもらいました。
David Gilmour - Comfortably Numb (Live At Pompeii)
Nine Inch Nails (ナイン・インチ・ネイルズ)
怒りや渇望を一貫的にテーマに据え、重々しく騒々しいサウンドで心を黒く塗りつぶすようなバンドです。ジャンルとしてはインダストリアルロックに属します。
インダストリアルロックといえば他にマリリンマンソンがいますね。こちらも重々しい鬱バンドです。
Sonic Youth (ソニック・ユース)
変則チューニングによる独特の響きをもったノイズまみれのギターサウンドが特徴で、後のグランジ・オルタナシーンに多大な影響を与えています。また、ギターボーカルのサーストン・ムーアは「エレキ・ギターを聴くということはノイズを聞くこと」という謎の持論を持っており、曲にもその精神が如実に表れています。
ノイズなのに美しい、情熱的なのに倦怠的、不思議な陰鬱バンドです。
終わり
ここまでご覧いただき誠にありがとうございました。
皆様にも良き鬱音楽ライフが訪れますことをお祈りしつつ、お別れとさせていただきます。
近頃の邦ロックバンドが嫌われている3つの理由
近頃の邦ロックバンドが気に入らない。どいつもこいつもな。
完全に個人の意見です。
理由①:量産型スタイル
どいつもこいつもマッシュ、ガリガリ、スキニーパンツ(もしくは超ダボダボのパンツ)、中性的で不健康そうな顔とスタイル。男らしさのかけらもねえ!!!
元々ロックスターなんてのは近寄りがたくてギラギラしてて、ともかくかっこいいの極地みたいなものです。なのに近頃のバンドマンは女性ファンの母性本能をくすぐるようなスタイルで、しまいには「かわいい」なんて言われています。恥を知れ恥を!!
そしてこのバンドマンたちがモテるんだ。たいした曲でもないのに女性ファンの支持だけで売れてるバンドもあるぐらいですからね、[Alex◯ndros]とか、、、
理由①の例
理由②:量産型ソング
テレキャスターでおしゃれにカッティングさせちゃって、コードワークもちょっと洒落たカンジでね、はいはい量産型。
思えばこういう感じのハイカラカッティングサウンドを流行らせたのはゲスの極み乙女。な気がしないでもないです。さらに言えばキノコ頭も川谷が流行らせたような…
いや確かにセンスはいいよ、それがまたちょっと腹立つというこれはもうただの妬みですね、すいません。
もう一つの量産型はシンプルにダサ中二臭いリフを多用するバンド。
例えばオーラルとかキートークとかsumikaとかです。この手のバンドの元祖は9mm parabellum bulletでしょうね。なんてことしてくれたんだ。好きだけど。
理由②の例
・ポルカドットスティングレイ
理由③:量産型ファン
いつの時代もアーティスト自体は好きだけどファンが苦手で遠ざかってしまう、というのはよくある事です、特に邦ロックの世界では。
いまの邦ロックシーンはフェスやライブが中心でバンドと観客の距離が近くなり、またそれに伴って観客どうしの結束力というのも強くなっています。そのせいか、観客たちの中で服装やスタイルを同じようなものにしなくてはいけないというような暗黙の了解ができており、邦ロックフェスに行けばみんなバンT、ラババン、スニーカースタイルで嫌になります。
さらに、ライブがメインとなった昨今、ライブでのいわば定番の動き(ウォール・オブ・デスなど)やさらには一部のバンド(KEYTALKなど)では振り付けが存在し、これによって観客も一体となって楽しむというスタイルが定着してきています。
これは先ほどのファンの結束意識と共に邦ロックの敷居を高くする一因となっています。またもっと気軽に楽しみたい層にとっては、近頃のファンによくみられる、バンドへの「ガチさ」を求める風潮には腹が立つことでしょう。
まとめ
結局、売れるもの流行ってるものモテるものが嫌いな現役中二病罹患者のたわごとでしたとさ。