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Launchkey 37 mk3とAbleton Live Suiteで誰でも簡単ループパフォーマンス-機材レビュー

ダンスやアンビエントなどの分野では大変人気なループによるパフォーマンス。
ギターしか弾け上に理論にも疎い私ですが、LaunchkeyとAbleton Liveなら簡単にループパフォーマンスが出来てしまいます。

セッションビュー

こんなブログにまで足を運んでいる皆様にはもうお馴染みかと思いますが、
Ableton Liveの最も特徴的な機能がこの「セッションビュー」というモードです。

そしてこの機能がループミュージックと半端ない親和性を持っていて、それ故、AbletonはEDM系のクリエイターから絶大な支持を得ているわけです。

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通常のDAWでは左から右に時系列に沿って流れていくのに対し、Abletonでは縦に「クリップ」というものが並びます。
この「クリップ」に、各楽器で4小節ほどのループ素材を録音・演奏し、どんどん音を重ねていくわけです。

時には一部のクリップだけ(ドラムなど)再生を止めたりすることで、パフォーマンスに変化を付けることが出来るわけです。

このセッションビューの機能だけでもある程度ループパフォーマンスは出来るのですが、
指定したクリップに録音したり、クリップの再生をコントロールする上で役に立つのが、下で紹介するLaunchkeyになります。
(コード・スケール支援機能も紹介します)

Launchkeyの便利機能-セッションモード

Launchkeyの目玉機能の一つが、「セッションビューとの連携」です。
キーボードの上部にある8×2のパッドが、セッションビュー上の各クリップに対応しており、叩くことによって録音・再生を開始することが出来ます。

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録音待機トラックの空クリップは赤くなっている。ここを叩くと良きタイミングで録音が開始される。

上の写真のうち、赤枠で囲まれた部分が現在パッドに表示されているクリップです。
これによって、リアルタイムでのクリップの操作が格段にやりやすくなります。

当たり前ですが、Launchkeyのパッドはモードを切り替えることによってセッションビューとの連携以外の用途でも使えるようになります。(ドラムなど) そしてパッドの機能の中でも大変優秀なのが次に紹介する「コードモード」です。

Launchkeyの便利機能その1-コード支援

私は根っからのギター弾きなので鍵盤でコードを抑える事が出来ません。そんなギタリストにも優しいのがLaunchkey。

  • 「Scale Chord」モードでは、指定したキーのダイアトニックコード(トライアド・7th・9th・6/9th)がパッドを叩くだけで演奏できます。
    しかも、いい感じに転回系で抑えてくれるので、例えば「Ⅰ→Ⅵ」みたいに距離の離れた進行をしても、自然な音程変化に収まります。基本形でしか抑えられない素人なので地味に助かる。

  • 「User Chord」モードでは、パッドを抑えながら鍵盤を押していく事で、パッドに対して好きなコードを登録することが出来ます。
    曲中で使うノンダイアトニックコードや、ベース音だけオクターブ下のコードなどを登録しておくとめちゃくちゃ便利です。

ループに不可欠な「固定長録音」

ただループミュージックを作成するだけならば、ここまでで十分です。
ただ、リアルタイムでループセッションを行うという場合にはもう一つ大事な機能があります。

それが、「一定の長さで自動的に録音を終了する」という事。
もちろん、Launchkeyで録音を停止することは出来るのですが、ギターを弾いていながら即座に録音を停止してループ再生に移行するのはほぼ不可能です。
外付けのフットペダルを踏むことで録音を停止するように調整する等もできますが、今回はMax For Liveのプラグインを紹介します。

その名も「FixedLengthRecording」
文字通り、固定長録音を可能にするプラグインです。

使い方は簡単で、トラックにインサートし、何小節で録音を停止するか入力するだけ。
そのトラックで録音を開始した場合、自動的に指定した小節数で録音が停止し、ループ再生に入ります。

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クリップごとに指定できるため、「ドラムだけは8小節が良い」という場合にも安心です。

Fixed Length Recording version 1.1 by Panosla on maxforlive.com

このプラグイン、ダウンロードは無料なのですが、そもそもMax For Liveを利用するためにはSuite以上のグレードを購入していないといけません…
Max For Liveが利用できる以外にもめちゃくちゃ利点あるので、この際Suite版にアップグレードしちゃいましょう。

まとめ

以上、「Launchkey 37 mk3とAbleton Live Suiteで誰でも簡単ループパフォーマンス」でした。
DTM関連は日進月歩で、ますますユーザーフレンドリーな設計に変化していっている印象があります。

ほとんど素人同然の自分でも、普通にダンスミュージックが作れてしまう時代には感謝しかありません…