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AIYIMAの真空管プリアンプとアンプボード(YDE138-E)でコスパオーディオ環境を構築したのでレビュー

以前紹介したNobsoundの激安多機能アンプ「Tone」で音楽を聴く事数か月。徐々にアップグレード欲が出てきたので、今回中華ブランドのプリアンプとアンプボードを購入しました。
今回はそのレビューです。

mfavoritey.hatenablog.com

購入まで

以前購入した「Tone」。しばらくは満足していたのですが何か月か使っているうちに左右の音量差が出始め、いろいろと調整してはみましたがどうしても定位感がイマイチに。
この際なのでアンプの新調を決意しました。

コスパ厨の私が今回選んだのはAIYIMAの真空管プリアンプとアンプボードです。なんと2つ合わせて5000円ほど。
それぞれ詳細を見ていきましょう。

TUBE-A3

中国のオーディオブランドAIYIMAの真空管プリアンプ。ACアダプターも付属で値段は4000円弱。
プリアンプなのでこのままパッシブスピーカーに繋ぐのではなく、アクティブスピーカーやパワーアンプに繋ぎます。そうすることでプリアンプなしの場合より余裕のある駆動が可能になったり音質の調整が出来るようになったりします。
この製品の特長は①真空管特有の温かみのある音と②トーンコントール機能にあります。使用している近頃玉数が少なくなってきていると噂の6J1です、廉価な真空管プリアンプでよく使われている評価の高い玉です。「BASS」と「TREBLE」のトーンコントロールが可能。
同様の特徴を持つ製品にFX-AUDIOのTUBE-03J+がありますがあちらは真空管が6K4でACアダプターは別売、値段は7000円です。完全な同等品ではないですがそれでもAIYIMAのコスパの高さが伺えます。

YDA138-Eアンプボード

世界的に評価の高いヤマハ製のアンプICチップ「YDA138-E」を用いたアンプボードです。私自身アンプボードというものの存在を知らなかったのですが要はアンプの中身部分です。中身部分だけなので異様に安くなんと1200円。
ちなみにFX-AUDIOの真空管プリメインアンプ「TUBE-04J」はプリアンプ部に真空管、アンプ部にYDA138を使っています。つまりおおよそ今回の構成と同じですが、TUBE-04Jはトーンコントロールが付いていません。さらに値段は7600円と、今回の構成より2000円程高価です。ただ、筐体が一つで済みますし接点もその分少なくなるので余裕があるならばこちらを買ってみても良いでしょう。

YDA138-Eを用いたアンプは普通のアンプボードであれば、組み立てや追加部品の導入が必要だったりするのですがこの製品は単体で試用可能です。
ヘッドホンアンプ機能もあるのが地味にうれしいです。

購入してみて

実際に購入したのがこちらです。真空管の輝きが美しいですね。
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まずデジタルアンプのみで聴いてみました。使用スピーカーはEDIFIERのP12、DACNative InstrumentsのKOMPLETE AUDIOというオーディオインターフェースを使用しています。
聴いてみた印象としては、非常にクリアで解像度の高い音です。定位感もかなりはっきりしたので、曲の安定感が増し集中して聴くことが出来るようになりました。ヘッドホンアンプもおおよそ同じ印象で、一つ一つの音をハッキリ聴き分けることが出来ます。

続いてプリアンプを前段に挿入。すると、想像していた以上に音が変化しました。先ほどはクリアで平坦な印象がした音が、温かみのあり奥行きのある音に変化。若干歪み成分が乗った気がするもののそこがむしろ温かみや聴きやすさといった点に寄与しています。
音楽だけでなく映画鑑賞時にも変化を感じ、具体的には人の声のヌケが良くなり音量を上げなくてもハッキリとセリフが聞こえるようになりました。全体的な解像度ではデジタルには敵いませんが、人間の耳にとって心地いい音域をプッシュする特性が真空管にはありそこが人々を引き付けているのかもしれません。

まとめ

真空管プリメインアンプやデジタルアンプが数千円で買える時代...
技術の進歩には感謝です。